ヤギばぁのひとりごと 〜さぬきの心をつなぐ〜
未来をつないでくれた爺ちゃんへ
無言館の窪島先生のお話を聞きました。未来ある若者が戦地に向かい、これからの人生を歩むはずだった人たち。その人たちが残した絵を探し、ご家族から大切に保管されていた絵を譲って頂いたそうです。北は北海道から南は九州まで。ご家族から託されたその絵には、若者たちの想いと、家族の深い愛が込められていました。そのお話を聞きながら、私は胸が熱くなりました。
お話を聞きながら、私は祖父のことを思い出しました。私が生まれた時、祖父はすでにこの世にいませんでした。戦争で亡くなったと聞いても、子どもの私はただ、「そうなんだ、爺ちゃんは戦争で死んだんだ」と思うだけでした。けれど今、窪島先生のお話を通して、祖父の生きた時代、そしてその想いを、改めて深く考えるようになりました。
祖父は、母がお腹の中にいた時に、祖母と幼い長女(おばさん)を残して戦地に向かい、命を落としたそうです。どんな思いで、家族を残して戦地に行ったのでしょうか。お腹の中の母に、一目でも会いたかったのではないでしょうか。そう思うと、胸が締めつけられます。家族と共に生きたかった、帰りたかった。その想いが、今も私たちの中に流れているように感じます。
祖母も、母も、叔母も、もういません。でも、祖父の孫は十八人にいます。もし母がいなかったら、私も、私の子供たちも存在しません。そう思うと、祖父への感謝の気持ちは、尽きることがありません。
爺ちゃん、ありがとうございます。あなたの命が、今も私たちの中で生きています。これから私は、家族を大切にし、子どもや孫へ、命をつなぐことの尊さを伝えていきます。祖父母や母が私に残してくれた愛と祈りを、次の世代へ、しっかり受け継いでいきたい。今、祖母が天国で爺ちゃんと再会してくれていたらうれしいです。母も、そのそばで笑っていますように。
爺ちゃん、本当にありがとうございます。みんな、爺ちゃんのおかげで、今日も元気に生きています。

株式会社サンケア
代表 山下裕子
私たちは、香川県さぬき市で2010年から訪問介護センターとデイサービスを運営しています。
社名「サンケア」は、「我が心で介護を行う」という思いを込めて名付けました。訪問介護やデイサービスを提供する中で、だれもが「大切な時間を自分らしく生きられるようにお支えしたい」という 思いが強くなっていきました。
「今は自立していても、不安なときには誰かに見守ってほしい」そのような方からの声が、寄り添いサービス「サンラブライン」の立ち上げのきっかけです。一人一人の人生を大切に、充実した毎日を 過ごしてもらえるようサポートしていきます。一人暮らしに不安を感じている方、一人暮らしの親を心配する方、お気軽にご相談ください。



