みまもりコラム

最新見守りデバイス大全|機能・選び方・活用事例

ひとり暮らしをする高齢者が増えるなか、「もしものときに気づいてもらえない」という不安を抱える人は少なくありません。そんな中、見守りデバイスの進化が、暮らしの安心を大きく変えつつあります。腕に身につけるタイプから、家の動きを感知するセンサー型まで、多彩な選択肢が登場。単に“異常を知らせる”だけでなく、“つながりを感じる”存在へと役割を広げています。本記事では、主要タイプの特徴や選び方、活用事例、そして未来の技術トレンドまでを総合的に解説。ひとりでも安心して暮らせる社会のヒントを探ります。

見守りデバイスの主要タイプ(ウェアラブル/据置型/センサー)

ひとり暮らしの高齢者を支える「見守りデバイス」は、年々多様化しています。大切なのは、「どんな生活リズムで」「どこに課題があるか」に合わせて選ぶことです。ここでは代表的な3タイプの特徴と、日常の中での使われ方を紹介します。

ウェアラブルタイプ|身につける安心

腕時計やペンダント型など、身体に直接身につけるタイプです。体調変化や転倒を感知しやすく、異常を検知した際には自動で通知する仕組みを持つものが多くあります。位置情報をもとに外出時の行動を把握できるものもあり、「倒れても気づいてもらえない」という不安を軽減します。軽量化が進み、見た目も自然なデザインが増えているため、日常的に使いやすい点が特徴です。一方で、充電の手間や装着のわずらわしさを感じる人もおり、利用者の性格や生活習慣に合うかが重要になります。

据置型タイプ|自宅に馴染む設置型

自宅のリビングや寝室に設置して使うタイプです。カメラやマイク、通話機能を備え、遠方の家族が声をかけたり、室内の様子を確認したりできます。視覚的な安心感が高く、利用者が機器に触れる必要がないため操作が苦手な人にも向いています。設置場所を選べば、生活の邪魔をせず自然に空間に溶け込むのも利点です。ただし、プライバシーへの配慮は欠かせません。常時映像を送る設定にせず、必要時のみ確認できるようにするなど、家族間でのルールづくりがポイントになります。

センサータイプ|さりげなく見守る仕組み

ドアや照明、電気ポットなどに組み込まれたセンサーで「生活の動き」を見守るタイプです。直接的な監視ではなく、生活リズムの変化から異変を察知できるのが特徴です。たとえば、一定時間ドアの開閉がない、夜になっても照明が点かないなどの情報から、異常を知らせることができます。利用者が特別な操作をしなくても動作するため、自然な見守りが可能です。設置は簡単でも、通信環境や電池交換などのメンテナンスには一定の注意が必要です。

組み合わせで広がる安心

ひとつのデバイスだけで全てをカバーするのは難しく、実際には複数のタイプを組み合わせるケースが増えています。たとえば、日中はウェアラブルで体調を記録し、夜間はセンサーで動きを確認するなど、生活リズムに合わせて使い分ける方法です。こうした仕組みを家族や地域の見守りネットワークと連携させれば、より切れ目のないサポートが実現します。重要なのは「どの機器を持つか」ではなく、「どう安心をつくるか」という視点です。

機能比較と選び方の3ステップ

見守りデバイスは種類が多く、どれを選べばいいか迷う人も少なくありません。価格や見た目だけでなく、「生活にどれだけ自然に溶け込むか」「使う人にとって負担が少ないか」が大切です。ここでは、主な機能の違いを整理しながら、自分に合うデバイスを選ぶための3つのステップを紹介します。

ステップ1|目的をはっきりさせる

まず考えたいのは、「何を守りたいか」という目的です。転倒や体調変化をすぐ知らせたいのか、外出先の見守りを重視するのか、あるいは生活リズムを記録したいのか――目的によって最適な機器は変わります。たとえば、体の状態を細かく知りたいなら身につけるタイプ、外出時の安全を重視するなら通信機能を持つタイプ、自宅での生活を把握したいならセンサー型が向いています。目的を明確にすることで、余計な機能に惑わされず、本当に必要な機能を見極めやすくなります。

ステップ2|使う人に合う形を選ぶ

次に重視したいのは、「誰が使うのか」です。高齢者本人が操作するのか、家族が遠隔で管理するのかによって、使いやすさの基準が異なります。たとえば、ボタン操作が苦手な人には、自動検知で動くセンサー型が便利です。一方、活動的で外出が多い人には、身につけて持ち歩けるウェアラブル型が適しています。設置場所や充電のしやすさなども考慮し、日常の行動に負担をかけない選び方が大切です。無理なく続けられることが、長く使い続けるための第一条件です。

ステップ3|通知と連携の仕組みを確認する

見守りデバイスの信頼性を左右するのが、通知や連携の仕組みです。異常を検知しても、家族や支援者に届かなければ意味がありません。通知先が複数設定できるか、連絡のタイムラグがないかなどを確認しておきましょう。また、スマートフォンや地域の見守りセンターと連携できるタイプであれば、より広いサポート体制を構築できます。特に一人暮らしの場合は、緊急時の通報ルートを明確にしておくことが安心につながります。

比較のポイント|「多機能」より「必要十分」

見守りデバイスには、健康管理や通話、カメラなど多彩な機能が備わっているものもありますが、大切なのは「どこまで必要か」を見極めることです。機能が多すぎると使いこなせず、かえってストレスになる場合もあります。高齢者本人が「自分で使える」と感じられる範囲で選ぶことが、安心感を高める近道です。必要十分な機能を持つシンプルなタイプほど、実際の利用継続率は高い傾向にあります。

続けられる仕組みを整える

最後に忘れてはならないのが、導入後の「維持しやすさ」です。定期的な充電や通信環境の確認、月額費用の管理など、運用の手間も現実的に考える必要があります。設置して終わりではなく、家族でチェックする日を決めたり、地域の支援サービスと併用したりすることで、使い続けやすい環境が整います。安心を「仕組み」として維持することが、見守りデバイスの最大の価値を引き出す鍵になります。

デバイス活用事例

見守りデバイスは、ただ“持つ”だけでなく、“どう活かすか”によって安心の形が変わります。ここでは、実際の生活の中でどのように使われているかを、いくつかの場面に分けて見ていきましょう。

一人暮らしの高齢者を支える日常の工夫

ひとり暮らしをしている高齢者が、自宅での安全を確保するために活用するケースです。毎朝の起床時間や食事の時間を自動で記録し、日課が乱れたときに通知が届くように設定することで、家族が離れていても変化に気づけます。とくに、冬場の寒さや体調変化が起こりやすい時期には、生活リズムを可視化することが大きな安心につながります。操作が苦手な人でも、設置や設定を一度済ませれば、自然に使えるよう設計されている点が好まれています。

遠方に暮らす家族とのつながりを保つ

実家の親と離れて暮らす家族が、デバイスを通して日々の様子を見守る例も増えています。カメラや通話機能のある機器を使えば、画面越しに顔を見て話すことができ、声のトーンや表情から体調を感じ取ることも可能です。毎日の連絡は難しくても、ちょっとした変化を見逃さず、「最近どう?」と声をかけるきっかけになります。見守りの目的だけでなく、心の距離を縮めるツールとしても活躍しています。

地域で支える共同見守りの取り組み

個人だけでなく、地域ぐるみで見守りデバイスを活用する動きも広がっています。自治体や民間事業者が連携し、通報装置やセンサーを設置して住民の安全を共有する仕組みです。たとえば、高齢者が多い地域では、電力使用量や玄関の開閉などのデータから異変を早期に把握し、地域スタッフが声かけを行う体制を整えています。機械だけに頼らず、人の目と心を組み合わせることで、孤立を防ぐ効果も期待されています。

介護施設や見守り住宅での活用

介護施設や高齢者向け住宅では、複数の入居者を効率的に見守るためにデバイスが導入されています。職員が常に全員の様子を直接確認するのは難しいため、センサーやアラート機能が大きな助けになります。夜間の転倒や体調の急変なども早期に察知できるため、迅速な対応が可能です。さらに、データを蓄積することで、個々の健康状態の傾向を把握し、よりきめ細かなケアにつなげる取り組みも進んでいます。

災害時の安否確認にも活用

災害や停電などの非常時には、見守りデバイスが安否確認の手段としても役立ちます。通信機能を備えたタイプであれば、異常を検知して自動で通知を送ることができ、救助や連絡の遅れを防げます。平常時に使い慣れておくことで、いざという時にもスムーズに動作し、命を守る支えになります。普段の安心と非常時の備えを一体化できる点が、多くの家庭で評価されています。

デバイスが生む「見えない安心」

こうした活用の広がりが示すのは、“誰かが見てくれている”という安心の力です。直接のコミュニケーションがなくても、そっと支えられている感覚が生まれることで、利用者の生活意欲が高まることもあります。見守りデバイスは、技術だけでなく「つながりを感じる」仕組みとしても進化しつづけています。

今後の技術トレンド

見守りデバイスの分野は、ここ数年で大きく進化しています。これまで「異常を知らせる装置」だったものが、今では「暮らしそのものを支えるパートナー」へと変わりつつあります。ここでは、今後注目される技術の流れと、その先に見える新しい見守りの形を紹介します。

AIによる行動予測と見守りの自動化

これからの見守りは、“異常が起きてから”ではなく、“異常を予測して防ぐ”方向へ進化しています。人工知能(AI)が日々の生活リズムを学習し、いつもと違う行動や体調の変化を自動で検知する仕組みです。たとえば、歩く速度や食事の時間、電気の使い方の変化から、体調の異変を早期に察知できるようになります。データが蓄積されるほど精度が上がるため、個人ごとの「ふつうの生活」を基準にした柔軟な見守りが可能になります。

センサーの小型化と高精度化

センサー技術は急速に進歩しており、より小さく、より正確に情報を捉えられるようになっています。今後は、壁や家具に埋め込むタイプ、衣服や寝具に組み込まれるタイプなど、生活空間に自然に溶け込む形が主流になると見られます。利用者が「機械に見張られている」と感じることなく、自然な暮らしの中で安全を守れるのが大きな特徴です。こうした技術が広がれば、導入時の心理的なハードルも下がっていくでしょう。

音声・映像認識によるコミュニケーション支援

見守りデバイスが担う役割は、安全確認だけではありません。音声認識や映像解析を活用し、利用者の声の調子や表情から感情の変化を読み取る技術も開発されています。これにより、孤独やストレスのサインを早めに察知し、声かけや相談につなげる仕組みが生まれつつあります。今後は、話し相手や生活のリズムを支える“伴走型”のデバイスとして、心のケアまで視野に入れた活用が広がるでしょう。

データ連携による地域ネットワーク化

個人の見守りが地域全体の支えに発展する動きも進んでいます。デバイスが収集した情報を、家族や地域の支援者、医療機関などと安全に共有することで、より迅速で的確なサポートが可能になります。たとえば、日々の生活データを医療や介護の現場で活かすことで、予防的な支援や通院のタイミング判断にも役立てられます。こうしたデータ連携の仕組みは、地域全体で高齢者を支える新しい社会基盤として期待されています。

エネルギー効率とサステナブル設計

技術が進む中で、環境への配慮も重要なテーマになっています。省電力化や自動充電、長寿命バッテリーなど、エネルギー負担を減らす工夫が進んでいます。さらに、使い捨てではなく長く使えるデザインや、再利用可能な素材を採用したモデルも増えています。こうした動きは、利用者の負担軽減だけでなく、持続可能な見守り社会の実現にもつながります。

「支え合うテクノロジー」へ

これからの見守りデバイスは、単なる安全装置ではなく、人と人、人と地域をつなぐ“橋渡し”の役割を担っていきます。AIやセンサーが支えるのは、孤立を防ぎ、安心して暮らし続けるための「共助の仕組み」です。技術の進化とともに、見守りの形もより温かく、より人に寄り添うものへと進化していくでしょう。

まとめ

見守りデバイスは、機械が人を管理するものではなく、“そっと支える仕組み”へと進化しています。大切なのは、本人にとって自然で使いやすく、家族や地域とつながる形を選ぶこと。AIやセンサーの進化により、これまで難しかった「異変の予測」や「感情の変化の把握」も現実になりつつあります。技術の進歩と人の思いやりが融合することで、見守りは「守られる安心」から「支え合う安心」へ。孤立を防ぎ、心まで温かく包み込む新しい見守りの形が、すぐそこまで来ています。

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株式会社サンケア
代表 山下裕子

私たちは、香川県さぬき市で2010年から訪問介護センターとデイサービスを運営しています。

社名「サンケア」は、「我が心で介護を行う」という思いを込めて名付けました。訪問介護やデイサービスを提供する中で、だれもが「大切な時間を自分らしく生きられるようにお支えしたい」という 思いが強くなっていきました。

「今は自立していても、不安なときには誰かに見守ってほしい」そのような方からの声が、寄り添いサービス「サンラブライン」の立ち上げのきっかけです。一人一人の人生を大切に、充実した毎日を 過ごしてもらえるようサポートしていきます。一人暮らしに不安を感じている方、一人暮らしの親を心配する方、お気軽にご相談ください。

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